学び

悲観的に考える必要はない読書と出版業界の現状

活字離れが進んでいる影響で出版業界は厳しい情勢が続いていると言われますが、一方でヒット作品もコンスタントに生まれており、話題になる作品も少なくありません。その意味では読書人口は決して少なくなっていないともいえます。では実際に現代社会における読書環境と出版業界の現状はどうなっているのでしょうか。

出版物の販売額、市場規模に関しては2000年に2兆4000億円に達していた水準が2005年には2兆2000億円に減少、さらに2009年には2兆円を割り込んでおり、2014年には1兆6000億円にまで縮小しています。この数字から見ても出版業界の市場規模そのものがかなりのハイペースで縮小していることが窺えます。

一方書店の数では2003年に2万店を超えていたのが2005年に2万店を割り込み、2013年には1万5000店超にまで減少。こちらはここ7年くらい間は横ばい状態にありますが、かなり厳しい情勢であることは間違いないようです。
こうしてみても出版業界の厳しい状況が見てとれるわけですが、これだけのデータで「現代人の読書量は減った」「出版業界はこれからもどんどん縮小傾向が続く」とはい言い切れない面もあります。

まず電子書籍市場の拡大。何年か前に「電子書籍元年」といった言葉がもてはやされました。
これはさすがに少々大げさでしたが、2014年には電子書籍市場がはじめて1000億円を突破するなど着実に増加傾向を見せています。また書店が減少している一方、インターネットでの書籍販売が伸びており、多様化が進んでいる状況です。

読書人口や量に関してもよく「1ヵ月に1冊も本を読まない人が50パーセントを超えている」といったデータが話題になりますが、もともと昔から本を読まない人はいたわけで、それほど現代になって急激に減少したわけではないとの意見もあります。

近年では自己啓発本や健康本、ハウツー本などが人気を集めており、読書の楽しみ方や人気のジャンルにこそ変化が見られますが、本を読むのが好きな人は決して少なくなく、出版業界もさまざまなやり方でニーズの取り込みを目指している状況です。その意味ではそれほど悲観的に考える必要はないのかもしれません。

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