ビジネスのグローバル化とIT化が急速に進行していくなか、IT翻訳の需要が急速に高まっています。海外の企業とコミュニケーションをとり、ビジネスを展開していくためには語学力を必要とするわけですが、加えてビジネスにスピード・効率化が求められていることでITを効果的に活用した業務が求められています。そのためIT関連の翻訳作業を行うことでグローバル化とITによるスピード・効率化の両方を目指していく必要がさまざまな企業の間で求められているのです。
IT翻訳はそうしたITに関わる翻訳に携わる仕事です。広い意味での翻訳業に含まれる仕事ですが、一般的な翻訳とはかなりの面で異なる部分があります。IT関連のソフトやアプリケーション、場合によってはプログラムにまで関わって翻訳を担当することになるため、語学力だけでなくその方面の知識・スキルも求められるのです。ビジネスの翻訳はもともと専門的な知識が求められるといわれていきましたが、IT翻訳はこれまでのビジネス翻訳からさらに一歩専門的な領域に踏み込んだ仕事が求められることになります。
ではどの程度の知識が必要なのか、またIT翻訳ができると企業にアピールするためにはどうすればいいのか、その基準となるために創設された認定試験があります。それは「ITソフトウェア翻訳士認定試験」で、その名称の通りITのソフトウェアの翻訳に従事する上で必要となる知識を問い、認定することでそのスキルを証明する資格です。これに合格すればITそのソフトウェア翻訳に必要なだけの知識・スキルを備えていることをアピールできるわけです。
この資格の特徴は一次試験がEメールを使用したオンライン上の筆記試験だということです。
ですらか全国どこにいても受験できるため地方に住んでいる方にとっては非常に魅力的です。
また受験資格もなく誰にでも受験が可能です。
一次試験の後に面接による二次試験が実施されます。ここでペーパーテストで判定できない翻訳士としての実践的なスキルが問われるのです。会場は東京と大阪の2ヶ所、1時間ほどの面接となります。その結果から1?5級までの判定が行われ、1級のみが正式なITソフトウェア翻訳士として合格と認定されます。