高齢化社会の急速な進行もあって介護・福祉の充実が求められています。その中で注目を集める機会が増えているのが就職・転職先としての介護・福祉関連施設です。財源の問題から給料をはじめとした待遇面の整備がまだまだ不十分、慢性的な人手不足の状況が続くといった問題を抱えている一方、今後ますますの需要増が見込めるということもあって就職・転職先の選択肢として注目されているのです。
そんな介護・福祉施設で働く際に役立つのが関連資格です。短期間で取得できる資格も多く、しかも働きながら取得を目指したり、キャリアアップを目指すこともできるため「就職するために取得する」だけでなく、「介護・福祉でキャリアアップを目指す」ために役立てられる面もあるのが特徴です。
この介護・福祉の環境づくりの整備が進められていくにつれて関連資格の多様化が進んでおり、これまで異業種で培ってきたキャリアを活かせる資格なども登場しています。
もっとも広く知られ、多くの施設で活躍している資格といえばホームヘルパーと介護福祉士です。ホームヘルパーは「介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)」と「実務者研修(ホームヘルパー1級)」の2種類があります。2級は1ヵ月程度に取得できることもあり、まずこの資格から介護・福祉の分野で働くケースが多く見られます。
需要が増えている資格では施設の運営に関わる事務を担う介護事務(ケアクラーク)、老人ホームやデイサービス、訪問介護の分野で需要が増えている「介護予防運動指導員」なども挙げられます。さらに高齢者が快適な暮らしを送るためのサポートを行う「福祉用具専門相談員」「福祉住環境コーディネーター」などの資格も選択肢として挙げられるでしょう。
なお、こうした資格は通信講座でも取得が可能なものから実務経験が必要なものもあるので難易度や受験資格などをあらかじめ確認しておくことが必要です。
どの資格をステップにするか。介護・福祉関連への就職を検討している人は自分なりにキャリアプランを考えながら検討してみてはいかがでしょうか。